夏休みに勉強を頑張ったのに、秋に成績が悪くなる子がいる。プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康さんは「この時期は、夏からの疲れが残っている。体調を整えることを優先して、勉強量を減らしたほうがいい。その後に成績を上げ、受験本番にピークをもっていくのだ」とアドバイスする——。
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夏休みに頑張ったのに、模試でガタ落ち……

「夏休みは受験の天王山」。そう言われて、小学校生活最後の夏休みは塾以外どこにも行かずに、毎日10時間勉強した。こんなに頑張ったのだから、次の模試はきっと成績が伸びているはず。そう思って挑んだ、夏の終わりの模試は、まさかの成績ガタ落ち……。

えっ、これって、うちの子のこと?

そう思った親御さんは多いだろう。実際、多くの子が、夏の終わりの模試で思うような結果が出ずにガックリしているはずだ。

成績ダウンの原因は、この夏に学習した膨大な知識を頭の中の引き出しに乱雑に放り込んだまま、テストを受けてしまったことだ。詰め込むだけ詰め込んでみたけれど、整理整頓ができていないから、「あ~、これやったなぁ~(あったなぁ~)。でも、えーっと、えーっとなんだっけ(どこだっけ)?」と引き出しの中から取り出せない。そんな悔しい失点ばかりだ。

また、生活のペースの乱れも考えられる。夏休み中、日中は塾の夏期講習に通い、夜はたっぷりの宿題を解いていれば、どうしても寝る時間が遅くなってしまう。すると、早起きができなくなり、朝は9時過ぎに起きる生活になる。

ところが、模試は午前中に実施される。朝が遅い生活に慣れてしまった子は、頭が働かないままタイムオーバーに。

頑張ったのに結果が出ない。どうやら、頑張り方を間違えてしまったようだ。だが、夏休みの頑張りは決して無駄ではない。覚えた知識をきちんと整理整頓すれば、必ず生きてくる。