昨年は「長女との会話があること」を強調していた

秋篠宮夫妻の表情の中に深い憂いの影が閃いた。

6月21日、外国訪問前に行われた会見を見ていて、何度かそう感じた。

欧州訪問を前に、記者会見に臨まれる秋篠宮ご夫妻=2019年6月21日、東京・元赤坂の赤坂東邸[代表撮影](写真=時事通信フォト)

昨秋の秋篠宮の誕生日会見では、長女・眞子さんの結婚について聞かれ、厳しい表情でこう答えていた。

「私は今でもその2人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、やはりそれ相応の対応をするべきだと思います。(中略)多くの人がそのことを納得し、喜んでくれる状況、そういう状況にならなければ、私たちは、いわゆる婚約に当たる納采の儀というのを行うことはできません」

眞子さんの最近の様子を聞かれ、こうも話していた。

「私は最近はそれほど娘と話す機会がないのでよく分かりませんけれども、公の依頼されている仕事、それは極めて真面目に取り組み、一生懸命行っていると思います」

母親・紀子さんも、「昨年の夏から、さまざまなことがありました。そして、折々に、私たちは話し合いを重ねてきました」と、長女との会話が途切れていないことを強調し、「そうした中で、昨年の暮れから、だんだん寒くなっていく中で、長女の体調が優れないことが多くなりました」と、母親ならではの気遣いを見せていた。

前回のような長女への気遣いは見せなかった

だが今回は違った。秋篠宮は、

「娘の結婚の見通しについてですけど、それについては私は娘から話を聞いておりませんので、どのようになっているのか、考えているのかということは、私は分かりません」

と、にべもないいい方だった。紀子さんも、「同じでございます」と、前回のような長女への気遣いは見せなかった。

記者団は、今日まで小室圭さんや眞子さんから何か連絡があったのかと、重ねて質問したが、秋篠宮は、

「おそらく何かしているのではないかというふうに思いますけれど、そのことについて、どのようなことを、具体的なこと等については私は存じません」

というだけだった。

紀子さんは5月に、眞子さんと2人だけで京都・大聖寺の茶会に参加していたと報じられていた。そこで前向きな話し合いが母と娘であれば、もう少し違う話が聞けたかもしれないが、どうやら、話すきっかけもなかったようである。