「いい加減なことを書くな」と怒ることもできない

秋篠宮紀子さんは腹を立てているに違いない。

令和の時代になって、以前よりさらに紀子さんへのメディア、特に週刊誌のバッシングは激しくなっている。

しかし、紀子さんにはなぜ私がこれほどまでに、いわれのない噂や臆測でたたかれなくてはいけないのか、理解できないだろう。

横浜能楽堂特別企画公演「大典 奉祝の芸能」を鑑賞するため、着席される秋篠宮妃紀子さまと長女眞子さま=6月2日、横浜市西区(写真=時事通信フォト)

特に、娘の眞子さんや佳子さんと一緒に、公式行事やイベントに参加した時などは、「眞子さんとは一言も口をきかなかった」「佳子さんは紀子さんに『うるさい』といった」などと、紀子さんの一挙手一投足を報じられ、宮内庁関係者や秋篠宮家の事情通なる人間が、実はこれこれだと意味深な解説をする。

私だったら「いい加減なことを書くんじゃないよ」と編集部に怒鳴り込むのだが、尊いお方にはそれができない。どんなにつらくても、好奇の目にさらされようとも、国民には「ごきげんよう」とにこやかにほほ笑み返しをするしかない。

なぜ「3LDKのプリンセス」は批判されるようになったのか

公務は多忙を極め、このところ気弱になっている夫も気遣わなくてはいけない。2人の娘たちは恋にダンスに余念がなく、母親の悩みなど聞く耳をもたない。

まさに「紀子はつらいよ」と愚痴の一つもこぼしたい気分だろうが、そうすればまた、秋篠宮家関係者に何をいわれるかしれない。

「3LDKのプリンセス」と歓迎され、気品の高い挙措ややさしい言葉遣いに、国民は魅了されたのに、なぜ、紀子さん批判が噴出するようになったのだろう。

しばらく前までメディアは、皇太子妃だった雅子さんより、紀子さんを褒めそやしていたではないか。

子供、それも男の子を産むことを“強いられた”雅子さんは、ストレスから心身のバランスを崩して適応障害になり、公務もままならない日々が続いていた。

気晴らしに実家の両親に会って食事をすれば、公務をさぼっているのにおかしいといわれ、娘・愛子さんの送り迎えや、合宿についていけば、私ばかりを優先して公を軽んじているといわれた。