日韓関係がますます険悪化している。韓国大法院(最高裁)による「徴用工」判決問題が収束しない中、韓国海軍による敵対行動ともいえる海上自衛隊機への火器管制レーダー照射事件が起き、いまや泥沼化。日本が「勝つ」にはどうすればいいか。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(1月22日配信)から抜粋記事をお届けします――。

第三者機関の判定がない以上、状況証拠だけでは勝てない

昨年末に起きた韓国海軍が海上自衛隊機に火器管制レーダーを照射した事件が収束しそうにもない。お互いに言い分が真っ向からぶつかり合ったままだ。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/VDCM image)

日本側からすれば、十分な証拠を突き付けたと確信しているが、韓国側は認めない。むしろ日本側の主張が虚偽だと言わんばかりだ。

日本側はこれまで、その時の韓国軍艦の海上での様子や、火器管制レーダーを照射された際の海上自衛隊機内の自衛隊員の様子を映した映像を公開した。韓国側も海上自衛隊機の様子を映した映像を公開した。

日本側の自衛隊当事者や専門家は、その映像を専門的に分析しながら、日本側の主張に理があると言うが、韓国側は一切認めない。そこで日本側は、非公開の協議で相互に電波情報を交換して事実確認しようと韓国側に提案したがそれも韓国側が拒否。

さらに日本側は近日中に、火器管制レーダーを海上自衛隊機が受けたときの「音」を公開するという。この音を聞けば、火器管制レーダーを照射された事実が明らかになるというのだ。

それでも、韓国側は海上自衛隊機に火器管制レーダーを照射した事実を認めないだろう。実際、その音は単なる機械音だと主張している。

通常、日本国内で紛争が生じ、当事者双方の言い分が真っ向からぶつかる事件が発生した場合には、最終的には裁判所が判定を下して、当事者のいずれの言い分に理があるのかを裁定する。そのような第三者が最終判断を下す形で決着する場合には、その第三者を納得させる主張と証拠を出せばそれで勝てる。

日本側のこれまでの主張や映像などの証拠、特に証拠は、海上自衛隊機が韓国海軍から火器管制レーダーの照射を受けたことを推認させる状況証拠である。すなわち火器管制レーダーの照射を受けたであろう海上自衛隊機内の自衛隊員の緊迫した状況の映像であり、火器管制レーダーの照射を受けたことを直接示す証拠ではない。また韓国側は当初は北朝鮮船を探索するために火器管制レーダーを放っていた旨主張していたが、日本側の映像によると、韓国海軍は北朝鮮船を既に救助する段階に入っており探索のためにレーダーを用いる必要性は全くなく、その主張は完全に矛盾している。しかしこれも「韓国側の主張が矛盾している」ということから韓国側の主張は虚偽であり、よって日本側の主張のとおり、海上自衛隊機が火器管制レーダーの照射を受けたであろうことを推認するものに過ぎない。最近の報道では、日本側は近日、火器管制レーダーを受けたときの「音」を公開するという。しかしそれも、その「音」から火器管制レーダーを受けたであろうことを推認する証拠に過ぎない。

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