国家の利益のためなら手段を選ばない思想「マキアヴェッリズム」の語源となった、中世イタリアの思想家・マキアヴェッリ。彼の残した言葉には、共感する部分が多いとエステー・鈴木喬会長は語る。

リーダーが「鬼」とならねば人は動かず

「マキアヴェッリを読んでいることを、公言するなんて珍しいですね」と言われることがあります。代表作である『君主論』はかつて「悪魔の書」と呼ばれ、目的のためなら手段を選ばない「権謀術数」を説いた本というイメージも強い。しかし私にとってマキアヴェッリの書籍は、本音で世の中を語っている本なんです。

『マキアヴェッリ語録』●塩野七生/新潮文庫 歴史小説家である著者が、マキアヴェッリの著書『君主論』『政略論』などから抜粋した箴言集。

たとえば、「君主たらんとする者は、種々の良き性質をすべてもち合わせる必要はない」「君主は、それをしなければ国家の存亡にかかわるような場合は、それをすることによって受けるであろう悪評や汚名など、いっさい気にする必要はない」なんて、ズケズケとものを言ってしまう。