語学力はあるが、話が続かない人たちの悩み

取引先との2時間のディナーで会話が持たない……。

木村泰司氏

ある会社役員の欧米での経験談を笑えるビジネスパーソンは何人いるのか。「語学力はあるが、話が続かないという悩みは教養が足りていない証拠。日本のエリートの多くが文化的に洗練されてないように思います」と木村氏。

本書は美術史の読み解き方をメインテーマにした“欧米のビジネスエリートと対等に話すための教養書”だ。

「日本では美術作品を感性で捉えようとし、筆遣いや色のよし悪しといった芸術性で語りがちです。その結果、美術は自分には関係ない“難しいもの”だと思われている節がある。だから美術作品から遠のき、世界的な名画すら知らない人が多くいます」(同)

しかし、本書の言葉を借りれば、美術は「理性で読むもの」なのだという。

「例えば、かつて同じ国だったオランダとベルギーでは、プロテスタントとカトリックの違いが絵画に表れます。美術作品には同時代の宗教、政治、文化の薫りが色濃く反映されており、それこそが美術作品の読み解き方なのです」

美術作品で語るべきは、描かれた絵そのものではなく、その背景に流れる歴史なのだ。