平成という時代は「暗黒の中世のよう」と語る古谷経衡氏が日本の“道徳自警団”について執筆した。「道徳自警団とは犯罪行為ではないことについて、自身の価値観に基づきクレームする集団」と古谷氏は定義する。彼らは「不倫」や「タバコのポイ捨て」といった不道徳を見つけてはネットで炎上させるという。

「自警団はディベートなどの訓練をしていないから、難しい社会問題や政治の話題でも道徳的か否かという単純で矮小な判断しかできない」。本来は気にしなくてもいいというが「世間は彼らの声に萎縮しすぎている。テレビ局も自警団を恐れて放送内容を変えたり、謝罪する必要がないのに謝罪したりと、この国で起きていることは“中世の魔女狩り”に近いですよ」と嘆く。

(撮影=伊藤詩織)
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