40代以上の転職「成功する人の特徴6、失敗する人の特徴3」

このヒューマンスキルはミドルの転職に限らず、50代後半以降のシニアの転職にも共通する要件だ。高齢者の就労支援を行うマイスター60の井口順二シニアビジネス事業部長はこう語る。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Nomadsoul1)

「転職に成功する人は専門性が高く、幅広い知識や経験に加えて、バランス感覚があること、若い人とコミュニケーションがとれることが大事になります。逆に失敗する人は、我が強く、自分のやり方を曲げない人で、なおかつプライドが高い。例えば、前職が部長だったという優越的な意識がどこかにある人は、謙虚さに欠けた行動をしてしまいます。新しい会社にはその会社のやり方がありますが、それに溶け込めずに俺は昔からこうやってきたからこれでいいんだと押し通してしまう。一度入社しても、結果的に職場の同僚や経営陣と対立して退職してしまうケースもあります」

井口さんが失敗の要因として掲げるのが……。

(1)我が強すぎる(柔軟性に欠ける)
(2)プライドが高く謙虚さに欠ける
(3)古巣との比較をついしてしまう
(4)過去の人脈や地位にこだわる
(5)役割や職責への理解不足
(6)自信がからまわり(能力の陳腐化)

逆に成功要因としては……。

(1)明るく、若々しい
(2)バランス感覚・柔軟性に優れている
(3)立ち位置、役割、空気が読める

ミドルの転職のヒューマンスキルにも共通する因子である。もしかしたらこうしたヒューマンスキルが欠如している人は転職希望であっても行動に移さないほうが賢明かもしれない。なぜなら、今の会社でも周囲から疎まれる存在かもしれないからだ。であれば、転職先でもきっと同じ結果になる。

マインドチェンジができない人は専門性が高くても失敗する

仮に今の会社にしがみついたとしても人生100年時代を生き抜くには、出向・転籍や定年後の再就職、65歳以降の転職などさまざまな試練が待ち受けている。

井口氏はこう指摘する。

「大事なのはマインドチェンジがいかにできるか。それができない人は専門性がいくら高くても結局は失敗する」

今からでも遅くはない。周囲が自分をどう思っているかを客観的に見つめ直し、マインドをリセットし、コミュニケーション能力を磨くなど、ヒューマンスキルの向上に努めるべきだろう。

(写真=iStock.com)
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