社会人が「転職したい」と思っている会社はどこか。転職サービス「DODA」の発表した「転職企業ランキング2018」をみると、LINEやメルカリといった新興企業の人気が高まっていることがわかる。今回、プレジデントオンラインでは「トップ300」の社名と平均給与をまとめた。社会人の「本音」をみてみよう――。

トヨタ、グーグル、ソニー――上位にはグローバル企業が並ぶ

今回紹介する「転職人気企業ランキング2018」は、パーソルキャリアが運営する転職サービス「DODA」が今年2月に実施し、今年6月に発表した調査結果をまとめたものだ。調査対象は22~59歳までの正社員約6000人。転職を希望する企業を3社あげ、希望する度合いにより持ち点の10ポイントを3社に振り分けた結果となっている。トップ30まではポイント数も示している。31位以下のポイント数は非公表だ。

またランキングに掲載した企業のうち上場企業に関しては、企業価値検索サービス「Ullet(ユーレット)」の協力のもと、2017年12月末時点の有価証券報告書をベースにした平均年収を記した。

トップ10にはグローバル企業の名前が並ぶ。1位のトヨタ自動車、2位のグーグル、3位のソニーという順位は前年調査と同じだった。

1位のトヨタは時価総額約23兆円(2018年7月5日時点)、連結売上高約29兆円(2018年3月期)という日本最大の企業だ。2018年3月期の純利益は2兆4939億円と過去最高を更新。世界トップクラスの自動車メーカーとして成長を続けている。

同社は自動運転技術などの開発に伴い、IT人材の中途採用に力を入れている。昨夏には、東芝や富士通、NECなどの電機メーカーが集まるJR南武線沿いにITエンジニアの求人広告を掲載したことでも話題を集めた。

2位は米・テクノロジー企業Googleの日本法人、グーグル合同会社。2001年に初の海外拠点として設立した日本法人で、現在の社員数は約1300人。手掛ける事業は、主力のインターネット広告のほか、AI(人工知能)技術、自動運転技術など多岐にわたる。「世界的な一流企業であり、今後もIT業界を席巻していくと思うから」(30歳/男性/法人向け営業)などと漠然と高く評価する人が多いようだ。

3位は経営不振からV字回復を果たしたソニーだ。2018年3月期の営業利益は過去最高となる7348億円だった。この数年、経営不振のため、「VAIO」ブランドのPC事業売却やテレビ事業の分社化などを行った一方、ゲーム、半導体、金融などの事業は好調で、利益を押し上げた。

「やりがいある仕事」で人気のANAは4位に

4位は前年同位の全日本空輸(ANA)。上位3社の投票理由では、「給与・待遇がよさそう」と回答した人が最も多かったのに対して、同社への投票理由では「やりがいのある仕事ができそう」という回答が最も多かった。