40代以上の男性社員は固定観念を捨てよ 上の世代は40代以下のサポート役に

人が余ることより、足りなくなることを危惧している

――職場はどれくらい健康ですか。

7年ほど前から従業員満足度調査を毎年行っています。その結果を見ると、5点満点で3.5から4の間です。一般的には合格点かもしれませんが、私としてはなんとしても4点を超える会社にしたい。それにはもっとアクティブに動けるようにしたいし、コミュニケーションを妨げているものを直していく必要があります。会社としても、これから3年をかけて、業務システムやコミュニケーションツールを全部変えていくつもりです。その際は、IT技術なども積極的に取り入れていきます。

――AIの導入によって、行き場のない従業員が出てくるようなことはありませんか。

社内の年齢分布を見ると、40代から上が膨らんでいて、彼らが人数の少ない下の世代の仕事をサポートすることで、ちょうどバランスがとれています。しかし、今後、ボリュームゾーンの人たちが定年を迎えると、人が余るどころか足りなくなってバランスが一気に崩れてしまいかねません。そこで、いまの40代以上の役割を担えるAIを使ったシステムの構築にすでに取りかかっています。ただ、こちらのほうはかなり時間がかかりそうです。

テレワークや育児・介護休職制度など、環境整備にも力を入れ、女性の採用比率および女性の管理職・役員の割合を増やしている