やる気のある新人が犯しがちな法律違反
良いスタートを切ろうと頑張る新入社員の姿は微笑ましい。しかし、はりきりすぎて一線を越えないよう、手綱はしっかり締めておきたい。
新入社員に最初に営業を経験させる会社は多いが、強引な営業をさせてはいけない。電話営業や訪問販売で、最初に社名や目的を告げずに勧誘すると、特定商取引法違反。また、相手の理解度に合わせて説明をしないと消費者基本法違反になる。新入社員が功を焦るあまり違法な営業をすると、会社が行政処分を受けるおそれがある。
外部に発注する部署に配属された新入社員に対しては、下請法の教育が欠かせない。
「大手に入社すると、急に偉くなった気がして下請け企業に強く出る新入社員がいます。相手に落ち度がないのに減額させたり、発注後に減額交渉をするのは下請けいじめです。実際に下請法違反で勧告を受けるケースが後を絶たないので、気をつけてください」
(図版作成=大橋昭一)