現代社会にインターネットは不可欠のツールだが、一方で犯罪も急増している。世界中でサイバー攻撃による事件が発生し、意識するとしないにかかわらずサイバーリスクの脅威にさらされているのが現状だ。本書は情報セキュリティを専門とする東大生産技術研究所の教授が、サイバー空間・暗号技術・投資コストなど多様なテーマについて、理論と現場対策を明快に解説する。

特に、情報を安全かつ快適に伝達するシステムを構築する際、最低限必要となる知識を提供している。また、情報の専門家と一般のユーザーが協力しつつサイバー攻撃を阻止する方法論を具体的に示す。これを著者は「防御者革命」と呼び、グローバル化が隅々まで浸透したわが国にこそ喫緊の課題であると力説する。

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