顧客や上司・部下を怒らせてしまった……。大事なのは、汚名返上に向けた初動の対応だ。「雨降って地固まる」ための行動セオリーとは。
定例の会議なら出席し忘れることはまずないが、イレギュラーな会議の場合、うっかり失念ということもあるだろう。
いい大人としては手痛い失態。その原因はおおむね、日時が決まった段階で、手帳やスマホなどにすぐ記入しないからだろうが、気づいたときには遅すぎる。さあ、どうやって名誉挽回するか。三井物産に23年勤めた世田谷ビジネス塾長の古川裕倫氏はこう語る。
「会議が終わってしまった後、可能な限り早い時間に会議で発言しようと思っていたプランやアイデアを関係者の皆さんにCCでメールすることです。このメールで送ったプランの中身が充実していることが、失念欠席の汚名を覆す決め手になります」
古川氏は商社マン時代から、どんな会議でも必ず1回は発言することをノルマにしていたという。会議の概要が決まった段階で、下調べしたり疑問点を洗い出したりして、自分なりの意見をまとめておくという。つまり、会議に丸腰で出ることを絶対にしない。だから、失念欠席の非常事態が発生したときも、巻き返しが可能なのだ。
「自分なりの“武器”を用意し、大急ぎで駆けつけ途中参加し意見を述べれば、当初のブザマなヤツという印象から脱出できるばかりか、『忙しそうなのに、きちんと考えてくるエラいヤツ』と感心される可能性すらあります」
準備万端整えておけば、逆に失念欠席も遅刻も大きな傷にならず、大物の風格を漂わせることができるということだろうか。