家臣団に見捨てられる恐怖
徳川家康は吝嗇で家臣団にはさしたる実利を与えないのに家臣団は家康に忠誠を誓い、家康はそれを価値と考えた。秀吉の家臣団は秀吉の何に惹かれて秀吉に従ったか?
家臣団がどう考えたかは別にして、少なくとも秀吉自身は「自分が家臣団に現実的利益をもたらすから家臣団は自分に従っている」という価値観であったことがわかる。これは別の言い方をすれば「現実的な利益を家臣団に与えられなければ、自分は家臣団に見捨てられる恐怖と隣りあわせ」だったのだ。
豊臣秀吉の朝鮮出兵は戦国史どころか、日本史上空前の老害ではある。ただしここまで大規模になると、個人的な老害に、複雑な要素がからんでくる。
しかし「豊臣秀吉の朝鮮出兵」と、ひとことでくくられるように、老害本人がすべての責任を負うことになる。
『老害の世界史』で繰り返し書いているように、老害は気づかぬうちになっている。老害になることは、それまでどんな功績があろうとも、帳消しにしてしまう危険をはらんでいるのだ。
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