リスクの対処法を考える
リスク回避と同時に、大切なのは「実際起こったらどうなるのか」を考え、さらに「起こったとき、どんな対応をするのか」まで考えることです。そして今、できることがあれば、あらかじめ準備するのです。
不安に思うことを「何がなんでも阻止しよう」とするのではなく、現実にそうなる可能性を受け入れること。そのうえで、現実になったときに起こり得る結果を想定し、その結果に対してとるべき行動を建設的に考えること。これが大事なのです。
例えば、認知症については、どんなことが自分の身に起こるのか。今現在わかっている認知症のさまざまな症状を把握することです。
症状の出方には個人差があるので、症状ごとの対応策を一つひとつ考えておくのは難しいことがわかります。そして、どんな症状でも進行すれば、誰かに日常の世話をしてもらわなければならなくなる可能性があることもわかります。
そのときに、誰に世話をしてもらえそうか。子供がいるのなら、相談しておく。そして子供の世話になれそうになければ、介護施設に入居することを考えます。
具体的な対応策を考えるほど不安が減る
入居する施設の目星をつけたり、費用はどのくらいか、介護保険の適用が受けられる範囲や足りない費用はどう捻出するのかなどを調べたりして、大まかに計画すれば、いざというときに自分も周りも戸惑うことなく、冷静にスムーズに対処できます。
在宅での介護を希望するなら、介護保険でどんなサービスが受けられるのかを検討したり、将来、AIつきのロボットがどこまで進歩するのかを予測したりするのもいいでしょう。ロボットが住み込みのお手伝いさんの仕事ができるなら、子どもに頼る必要もなくなるのです。
こうして考えると、漠然とした不安が具体的な不安になり、対処を考えることで、その不安は軽くなります。
リスクに対して、ただ不安に思っても、その気持ちは増幅するだけです。何かを不安に思ったなら、現状考えられる範囲で「それが現実化したときにどうするか」をセットに考えます。そうすることで、不安や恐怖に支配されずに、建設的に考えられるのです。

