鮮魚売り場もスーパーと一味違う
PPIHは、長崎屋を買収した2007年ごろから、MEGAドンキなどで鮮魚事業に乗り出した。まだ20年に満たない魚販売の後発組だけに、業界の常識など「どこ吹く風」で新たな挑戦にも取り組みやすい環境にあるのかもしれない。
筆者が驚いたのは、都内のMEGAドンキの店舗で6月中旬、丸のマイワシが10尾399円(税抜き)で販売されているのを見たときだ。パックには「仕入れ業者さんの協力で 緊急特売‼」と書かれたシールが貼られていた。
大手をはじめスーパーの鮮魚売り場は、養殖・冷凍魚を中心にどこも似たような品揃えとなる傾向が強い。6〜7月に水揚げされるマイワシは入梅イワシと呼ばれ、1年の中で特に脂がのっておいしいが、調理の手間や寄生虫・アニサキスへの心配などを考慮し、扱いを避けることが多いのだ。
ドンキではエリアごとの配送に加え、「各店舗の担当者が地元の魚市場で仕入れることもできるため、地域の特色を活かせる環境にある」と、広報室の水越さん。大手スーパーでは仕入れと配送の都合上、地元の魚を地元のスーパーで買えない傾向が近年顕著だが、その点でも別の持ち味があるようだ。
魚離れの歯止めに期待がかかる
一方で、王道の実演販売も行っている。大阪府交野市の「MEGAドン・キホーテ交野店」では8月22日、マグロ解体ショーが盛大に行われた。大勢のギャラリーの前で55キロの本マグロを店の関係者がさばき、「サク」や寿司などを大特価で大盤振る舞い。短時間で完売となるなど大好評だったという。
若者をはじめ魚離れが指摘される今、魚業界の当たり前にならわず、独自路線で仕入れ・加工・販売を行う「ドンキの本気」が、今後の魚消費を活発化させることになるのかもしれない。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます



