※本稿は、虫明 元『孤独脳 脳のSOSに気づき心と体を壊さない30の方法』(ディスカヴァー携書)の一部を再編集したものです。
仕事も私生活も課題の多い30〜40代
30〜40代は、いわゆる働き盛りで脂がのっている時期、ある程度の責任ある仕事を任され、結果が求められる立場になる分、プレッシャーもかかります。それでも50代以降のキャリアを見据え、スキルアップやキャリアアップを目指して自己研鑽に勤しんだり、あるいは転職や起業を目指したりする人も増えてくる頃です。
そしてプライベートでは、一般的には「子育て世代」といわれる時期にあたりますが、晩婚化傾向にある現代ではこの時期に結婚という一大ライフベントを迎える人も少なくありません。一方で、早い人ではこの時期から親の介護が始まるというケースもあります。
そうして仕事と家庭、育児や介護の両立、子どもの教育問題、経済的負担など、多様な課題に直面するのですが、そうした問題を自分ひとりで抱え込みがちです。仕事が中心の生活になりながら家庭も大事にしようとする一方、友人との付き合いが減り、人間関係といえば仕事上の結びつきくらいという状況になりがちです。
このように、一般的には、30〜40代はライフスタイルの激変や、仕事でもプライベートでも多くの課題・問題を抱えることでストレスをため込みやすくなっています。
第2章でもお話ししたとおり、ストレスが長期化・慢性化すると脳機能が低下し、感情の安定や安心感に関与する「幸せホルモン」のセロトニンが不足して、不安感や孤独感をおぼえるようになります。そうしてその孤独感自体がストレス要因となるため、悪循環に陥ってしまうのです。
特に大きな「ライフスタイルのギャップ」
さて、今、「一般的には」という言葉を2回続けましたが、実は、この30〜40代は「一般的には」では一概にくくれない世代なのです。
現代は「多様化」の時代ともいわれますが、ライフスタイルもその例外ではありません。もちろん、他の世代においても同様のことがいえるのですが、30〜40代ではその傾向がことさら顕著といえるでしょう。実際、結婚や出産、育児などでライフスタイルが激変する人たちがいる一方で、それほどライフスタイルには変化がない人たちも少なくありません。
たとえば、結婚ひとつとってもそうです。先ほど昨今は「晩婚化」傾向にあると言いましたが、晩婚どころか一生独身で過ごす「非婚化」も日本では急速に進んでいます。
令和2年(2020年)の国勢調査によると、30〜34歳の未婚率は男性約47%、女性約35%、35〜39歳では男性約35%、女性約24%です。つまり、30代前半では男性の半数、女性の3分の1、30代後半では男性の3分の1、女性の4分の1が独身というわけです。
ちなみに40〜44歳では男性約29%、女性約19%、45〜49歳では男性約27%、女性約18%という数字が出ています。50歳時の未婚割合が便宜上、一応の「生涯未婚率」とされているのですが、男性約28.3%、女性約17.8%という数字が出ています。

