成約率が3倍変わる“お世辞”の効果

なるほど! と思いました。「思いついたことや気づいた事を言っているだけなのか。けっしてお世辞を言っているという感覚じゃないのか!」

お世辞がうまい人は、周りがどう思おうが、本人が事実だと思ったことを口にしているだけ。本当に思っていることを言うから相手に響くのです。逆に下手な人は、心の中で本当に思っていないことを言っているケースが多いのです。だから反感を買ってしまうのです。

「見え透いたお世辞はどれくらい効果があるのだろう?」

こんなことを思って調べてみました。するとなんと、ミエミエの褒め言葉でも成約率が変わるという検証データがありました。

また、ある自動車販売会社では、様々な評価ポイントがある中で、お世辞がうまいかどうかが成績に最も影響があるというデータもありました。

心理学的に分析してみましょう。お世辞を言われた相手の思考では、「この人は、見え透いたことを言っている」と理解しても、しかし潜在意識では違います。

「自分を認められた。うれしい。私の価値をわかってくれている」という反応が起きるのです。

女性の自動車代理店と一緒に運転して新車を試す中東の男性
写真=iStock.com/RgStudio
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ストーリーと事実が潜在意識に届く

つまりお世辞は、「自分の存在価値を感じたい」という、人間が持つ根源的なニーズを深く満たすのです。ですから歯が浮くようなお世辞であっても、どんどん使ったほうがいいということになります。潜在意識を揺り動かす力は十分にあるのです。

潜在意識を動かすには、ストーリーを使うとさらに効果的です。

「前にね、『一緒にいるだけで心が落ち着く人がいる』って話を聞いたんですけど、あなたを見てると、まさに落ち着く人だなって思うんです」

これは、ストーリーを使って間接的にほめるパターンです。スムーズに潜在意識に届きます。

また、先に事実を言って、そのあとに褒めると、意識のブロックを外して、褒め言葉が潜在意識へするりと刻まれます。「今日のプレゼン、話す速度がすごく安定していましたね(事実)。だから、すごく信頼できる人だなあと安心して聞けました。(褒め)」

思ったことや見たままの真実を、

気楽に口にしてみよう!