厳しい言葉や反応に困る話題を向けられたら、どう対応するといいか。スピーチコンサルタントの阿部恵さんは「メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手は、ネガティブな話題にも否定せず、怒らず、場を明るくする方向に変えてしまう、見事な『ポジティブ変換力』がある。トップアスリートのメディア対応力、受け答えには大いに学ぶべき点がある」という――。
※本稿は、阿部恵『一目置かれるリーダーの戦略的話し方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
「話していないときの態度」が印象を左右
情報番組や討論番組では、出演者が話しているときに、うっかりボーッとしたり、手元のタブレットを操作したりして、まるで発言を聞いていないコメンテーターがカメラに映し出されることがあります。
そんなときに限って、出演者全員が映るフルショットとなり、慌てて姿勢を正す様子も映し出される……。
テレビ番組に出演すると、多くの人は「自分が話す場面」に意識を集中させますが、実際には、話していない時間も見られているということに、どれだけの人が気づいているでしょうか。
特に情報番組では、発言者の横に小さな画面で別の出演者の表情を映す「ワイプ」が使われます。こうした映像の演出によって、視聴者は「発言内容」だけでなく、その人の「聞く姿勢」まで自然と目にすることになります。
こう考えると、人は言葉だけで相手を判断しているわけではないことがわかります。表情、視線、姿勢といった非言語の情報から、その人の人柄などを読み取っている。
だからこそ、「話していないときの態度」が、その人の印象を大きく左右するのです。

