NHK朝の連続テレビ小説「ブラッサム」では、渡部篤郎演じる主人公の父・清治の暴君ぶりが話題だ。ライターの市岡ひかりさんは「モデルとなった作家・宇野千代の実父はドラマ以上に破天荒だったようだ。だが、娘の宇野は、そんな父にどこか通じるものを抱いていた」という――。(文中敬称略)
渡部篤郎演じるNHK朝ドラ史上“最狂”の父
もはや“朝ドラあるある”ともいえる「毒父」。今週から始まった作家・宇野千代の生涯をモデルにしたNHK連続テレビ小説『ブラッサム』にも、強烈な父が登場する。
これまで朝ドラでは、様々な毒父が登場した。『スカーレット』では、北村一輝が、借金を作っては酒を飲んで度々激高する上、娘の夢にも反対するという父・常治を演じた。また、朝ドラきっての毒父と言えば、何と言っても『おちょやん』のテルヲ(演・トータス松本)だろう。酒と賭博にのめり込み、借金のカタに娘を売り飛ばそうとした挙句、その後も再び現れて娘の通帳を奪う、歴代最悪のダメ父として朝ドラ史に刻まれている。
テルヲが歴代最悪なら、『ブラッサム』主人公・珠の父、清治は、歴代最“狂”の父かもしれない。放送初回から早速、馬を乗り回して登場し、自宅に着くやいなや、珠に大雨の中、はだしで鳥の餌を買いに行かせる破天荒エピソードが披露された。
また、2話でも、自分の羽織を用意できなかった珠を怒鳴り散らし、真っ暗な蔵に閉じ込める描写も。厳格なのか、単なる無頼なのか。どこか腹の底が読めない父を演じるのは、朝ドラ初出演の渡部篤郎だ。

