※本稿は、堀江貴文『やってはいけない 絶対損する金の使い方』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
割高な商品でお金を吸い取る「格好の狩場」
スマホひとつで振込も投資も完結する。そんな時代にいまだに銀行の窓口に並ぶ人がいる。番号札を握りしめ、じっと順番を待っている。意味不明だ。
銀行の窓口に近づいてはいけない。あそこは銀行が割高な金融商品を売るための格好の狩場である。
銀行の本業は、預金を集めて企業や個人に貸し出し、その金利差で儲けることだ。昔はこれでよく儲かった。そのお金で駅前の一等地に立派な支店を構え、行員もどんどん採用した。
ところが数十年にわたる超低金利によって利ざやは削られ続けた。2024年にマイナス金利が解除され、ようやく金利は上向いている。それでも駅前一等地の賃料、安くない行員の給料、継ぎ足しだらけの古い勘定システムの維持費は残る。景気の良い時代の拡大路線がそのまま重荷に変わったのだ。この莫大な経費を金利差だけで賄える時代はもう訪れない。
「窓口に来る客」はカモとしか思われていない
だから銀行は手数料ビジネスにのめり込む。金融商品の販売は昔からやっていたが、かつては貸し出しのかたわらの副業だった。でも本業で稼げなくなったいま、背に腹は代えられない。なりふり構わず売りまくるしかないのだ。外貨建て保険、毎月分配型の投資信託、ファンドラップ。名前はいろいろだが、どれも手数料がたっぷりのっかっていて、売れば売るほど銀行が儲かる商品である。
NISAだ、日経平均株価が最高値だと世間が浮かれているいまは、こうした商品の絶好の売り時だ。特に狙われるのが窓口に来る客である。ネットバンキングを使いこなせる人はわざわざ窓口に足を運ばない。いまだに窓口へ来るのは、ネットの手続きに不安があり、対面の説明を求める人たち。つまり銀行員の話をじっくり聞いてくれる客だ。銀行にとってカモなのである。

