日本人が大好きな「がん保険」の闇

がんは、日本人にとってとても身近な病気だ。国立がん研究センターの統計でも、生涯でがんと診断される確率は、男性で6割を超え、女性でも5割に達する。要するに2人に1人はがんになる。

だから、がん保険が大人気だ。日本のがん保険(がん保険・がん特約)の加入者数は約5000万人ともいわれる。がんは、ひと事ではない。わが身にいつ降りかかってもおかしくない。自分のため、家族のため、がん保険に加入しておいたほうがいい。みんなそう考える。

でも、がん保険に入るのは本当に得策なのか? ノーだ。断じてノーだ。がん保険に入ってはいけない。がんは身近な病気だ。多くの人がかかる。それは揺るがぬ事実だ。そしてその事実はもうひとつ別の揺るがぬ事実を裏づける。がん保険は加入者にとって割に合わない仕組みであるという事実だ。がん保険に入るのは損なのだ。

自動車保険、火災保険との「決定的な違い」

そもそも保険とは、めったに起きないアクシデントに対するリスクヘッジである。たとえば火事や交通事故の発生確率はさほど高くない。でも万が一、発生した場合の損害は数百万円、数千万円、へたをすると数億円に及ぶこともある。あなたはそれを賄えるだろうか。無理だ。個人の経済力で対処できる事態ではない。

自動車事故
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だから、みんなであらかじめお金を出して支え合う。協力して保険を施すのだ。火事や自動車事故は頻発するアクシデントではない。ごく一部の人に降りかかる事態である。ゆえに1人あたりの保険料(掛金)は少額で済むわけだ。火災保険や自動車保険は合理的なリスクヘッジといえる。

かたや、がんは2人に1人がかかる。つまり多くの人に治療費が発生する。となると、1人あたりの保険料はとうぜん高くつく。たくさんの保険料を集められる保険会社にしてみればいい商売だ。保険会社は儲かり、加入者は割に合わない出費をせっせと繰り返す。数ある保険のなかで、がん保険のコスパは最悪だ。とびきり割高なのだ。