人生の幸福には何が必要か。文筆家の宮下真さんは「現代人にとってもそのまま通じる、幸福のための4つの大切なことをあげたブッダの教えがある」という。『一日一語、読むだけで心がととのう ブッダのことば』(永井政之監修、永岡書店)より、紹介する――。(第3回)
緑の中でリラックスした若い女性
写真=iStock.com/maruco
※写真はイメージです

身心の「健康」が安楽をもたらす

健康は最高の利得であり、満足は最上の財産である。信頼は最高の親族であり、涅槃は最上の安楽である。(法句経204)

健康、満足、信頼、そして涅槃(寂静じゃくじょう)という、いわば幸福のための4つの大切なことをあげた句です。現代人にとってもそのまま通じるであろう、よくかみしめたいことばです。

無病で「健康」であれば、生活上の喜びはそのまま喜びとして、憂いなく受けとめることができます。家族や友人で誕生日を祝うことや、進学や就職、結婚や出産などの祝い事も、本人や家族が病気だったりすると心から喜ぶことはなかなか難しいものです。

健康であることはそれだけで利得なのです。

いまの自分に「満足」すること、心が満たされていること、つまり「足るを知る」ことは心の安定をもたらし、どんな宝物よりも価値ある財産となります。

家族や友人であっても「信頼」という絆がなければ、本当の家族や友人とは言えません。逆に固い信頼で結ばれるなら、最高の親族・理解者になれます。

そして「涅槃」。心静かに安らいだ境地(寂静)にいるのは何よりも幸せなことでしょう。これをたしかに支えるのが、健康、満足、信頼なのです。