年金は、原則として65歳から受け取る。だが、一定の条件を満たす人は、65歳を待たずに年金を受け取れる制度がある。元市役所職員でYouTuberのみんなの給付金・補助金ちゃんねるさんの著書『元市役所職員ユーチューバーがガチで教える老後のお金の正解』(Gakken)より、一部を紹介する――。(第3回)
年金手帳
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60歳からもらえる「隠れ年金」の4条件

65歳を待たずに特別支給される老齢厚生年金をご存じでしょうか? 基本的に老齢年金は65歳からもらえますが、一部の人は60歳から64歳の間に年金をもらい始めることができます。これを「特別支給の老齢厚生年金」といいます。

「え? 60歳から年金をもらうのは繰り上げ受給ではなかった?」と思いますよね。

でもこれは「繰り上げ受給」とはまったく別の制度なのです。繰り上げ受給は、年金を早くもらい始めるかわりに年金額が減額される制度でした。しかし、「特別支給の老齢厚生年金」は減額されません。

ただし「特別」と名がつくほどですから、もらえる人は限られています。では、その条件を見てみましょう。条件は4つあります。

(1)厚生年金に1年以上加入していること。
(2)老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あること。
(3)男性が1961(昭和36年)4月1日以前に生まれた人、女性は1966年(昭和41年)4月1日以前に生まれた人。
(4)(1)~(3)の条件を満たした人が、生年月日ごとに決められた支給開始年齢になったとき。

生年月日と性別で変わる受け取り開始時期

もう少し具体的にみていきましょう。特別支給の老齢厚生年金は、「報酬比例部分」と「定額部分」に分かれています。その合計額が60歳から65歳までの間にもらえる年金額です。

図表2を見てください。自分の性別と生年月日の右にある図を見て、報酬比例部分と定額部分の開始時期を確認します。それぞれ支給開始年齢に達すると、65歳になるまでの間、特別支給の老齢厚生年金がもらえます。

ちなみに、引き上げの開始時期は男女で5年の差があります。その理由は、昔は男性と女性で定年の年齢が違う会社があり、年金支給開始が男性は60歳、女性は55歳とされた時期があるからです。

「繰り上げ受給」と紛らわしい制度ですが、なぜこんな制度があるのでしょうか。