マグロの価値の高い種類と獲られ方

マグロの価値は、単に「マグロだから高い/安い」という話では決まりません。

種類の違い、どのように獲られたのか、さらに言えば生か冷凍か、締め方や扱われ方など、いくつもの要素が重なって価格と評価が決まります。ここではまず、マグロの種類と獲られ方という基本から見ていきましょう。

日本で一般的に流通しているマグロは、主に5種類です。このほかにもコシナガマグロなどがありますが、流通量はそんなに多くありません。

●クロマグロ(本マグロ)

最も価値が高いとされるマグロです。

赤身の旨味が強く、脂の質も良いため、評価が高いのが特徴です。希少性も高く、高級寿司店や初セリの主役になるのがこのクロマグロです。

●ミナミマグロ(インドマグロ)

クロマグロに次ぐ高級種とされます。

身の色が美しく、赤身とトロのバランスが良いのが特徴です。多くは冷凍で流通するため、品質の安定した高価な寿司ネタとして重宝されています。

●メバチマグロ

赤身中心で、しっかりとした味わいが特徴です。

価格と品質のバランスが良く、回転寿司から町寿司まで幅広く使われています。日常的に最も見かけるマグロの一つです。

●キハダマグロ

身質はややあっさりしており、クセが少なく使いやすいマグロです。

価格が比較的手頃で、大衆的な寿司ネタとして定着しています。

●ビンナガマグロ(ビンチョウマグロ)

缶詰の原料としても知られるマグロです。

寿司では「マグロ」とは別に「ビンチョウマグロ」として別扱いされることが多い存在です。脂があり、独特の食感を持つため、好みが分かれるネタでもあります。

この中でも、特に価値が高いとされるのはクロマグロとミナミマグロです。一方、メバチやキハダは日常使いのマグロとして広く親しまれています。

評価が高く高級マグロに多い獲り方

また、マグロは、獲り方によっても評価が大きく変わります。代表的な漁法を見てみましょう。

●一本釣り

釣り上げたマグロを一尾ずつ扱うため、身に傷が入りにくく、鮮度管理もしやすい漁法です。高級マグロに多く、特に評価が高くなります。

●延縄(はえなわ)

長い縄に多数の針を付けてマグロを獲る方法です。身に傷が比較的入りにくく、品質の良いマグロが揃いやすいため、寿司ネタとして高評価を受けます。

●定置網

沿岸に設置した網で回遊してきたマグロを獲ります。鮮度の良い「生マグロ」が出回りやすいのが特徴です。

●まき網

魚群を囲って一気に獲る方法で、大量漁獲が可能です。ただし魚体への負担が大きく、寿司向けとしては評価が分かれます。

●養殖

近年は養殖マグロも増えています。安定供給が可能で、生マグロとして流通しやすいため、解体ショーなどでも重宝されています。

マグロを解体する様子
写真=iStock.com/y-studio
※写真はイメージです

一般的に、価値が高いとされるのは一本釣りや延縄で獲られたマグロです。獲り方が丁寧で、品質が安定しやすいからです。

このように、マグロは種類と獲られ方だけでも価値が大きく変わります。さらに、締め方や血抜き、輸送や保管の状態によっても品質は左右されます。