高血圧を食事で改善する方法はないか。塩や砂糖をとらない生活を25年続けている医師の中尾正一郎さんは「高血圧の薬がなかった半世紀前から、低ナトリウム食が高血圧を改善することがわかっている。これからの季節、熱中症が気になる人にはミネラルが豊富なお勧めの飲み物がある」という――。

※本稿は、中尾正一郎『減塩より実は簡単! 週末「無塩・無糖」のすすめ』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

リビングで味噌汁を飲む女性
写真=iStock.com/gentlelight
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「食塩」と「ナトリウム」は別物

私たち夫婦は2000年頃から「減塩」をはじめたのですが、いつの間にか食塩・砂糖をとらない食事「無塩・無糖」の世界に入り込んでいました。

その恩恵や中身をお伝えする前に、混同しやすい言葉を整理しておきましょう。

まず、食塩の主成分は、塩化ナトリウムです。

私たちが生きていくために必須なのは、食塩ではなくナトリウム。そして、ナトリウムは、自然の食材にも含まれています。

市販の加工食品の裏側を見ると、栄養成分表示のなかに「食塩相当量」という項目が見つかります。「食塩量」ではなく、「食塩相当量」と書かれているのは、ナトリウムの量を表しているからです。

ナトリウムには「食塩由来」のナトリウムと「食材由来」のナトリウムがあります。その合計を食塩に換算した値が、食塩相当量なのです。

具体的には「ナトリウム量(mg)×2.54÷1000=食塩相当量(g)」で計算されます。

例えば、牛乳のパッケージを見てみてください。生乳100%で作られた牛乳にも、100mLあたり0.1~0.2g程度の食塩相当量があります。

でも、牛乳を製造する過程で食塩が添加されるわけではありませんよね。この食塩相当量は、生乳にもともと含まれているナトリウムなのです。

「無塩・無糖」の食事では、食塩は避けますが、ナトリウムを避けるわけではありません。

私自身、食塩は一切口にしていませんが、それでもナトリウムは食塩相当量で1日0.8~1.7gはとっています。食事のメニューによって変わり、平均すると1日1.2gほどです。

食塩をはじめとした調味料からナトリウムをわざわざとらなくても、食材から、必要なナトリウムは十分にとれるのです。