みんな困惑している青切符制度
2026年4月1日の道交法改正により、自転車にも「交通反則通告制度(青切符)」が導入された。
この制度改正は各所に大きなハレーションを起こしている。特に注目されているのは、自転車の車道走行である。
これまで自転車で歩道を走行していた人たちからは「怖い」という声が、幼児を乗せた電動アシスト付き自転車を利用している人たちからは「子どもがいるのに、車道を走らされるの⁉」という戸惑いの声が上がる。
ただし、困惑しているのは自転車乗り側だけではない。
たとえば、トラックドライバー。
ある調査では、ドライバーの6割が車道を走行する自転車が増加することを懸念しているという。
20km/hで走る自転車を抜かせない
トラックが車道を走行する自転車を追い抜くのは、とても困難だ。特に片側1車線で、それなりに交通量があり、路肩・路側帯も狭い一般道――つまり、トラックが自転車を追い越す際に、中央線を超えて反対車線にはみ出さなければならないような状況だと、特に大型トラックが自転車を追い越すのはほぼ不可能だと考えて良い。
20km/hで車道走行をする自転車の後ろに一度ついた後、大型トラックが再び加速しながら追い越そうとすると、9~11秒程度を要する。その間にトラックが走行する距離は、約70mから80m強となる。
ここから勘案すると、対向車線に40km/hで走行する車両がいる場合、安全に追い越しをかけることを考えると、対向距離は200mは欲しい。
都市部の一般道において、対向車両が200m以上先まで存在しないケースは、なかなかレアであろう。つまり、一度自転車の後ろについてしまった大型トラックが、自転車を追い越す機会を掴むことは、とても難しいわけだ。
車両長がもう少し短い2トントラック、4トントラックの場合、あるいは自転車の後ろについて減速させられることなく、追いついてきた速度そのままで追い越しする場合であれば、多少難易度は下がるが、それでも簡単ではない。
「車道を走行する自転車ですか? ホントにイライラします」と、先日話を聞いたドライバーはため息をついていたが、トラックは時間に常に追われながら運行している。
車道を走行する自転車の後ろにつき、自転車のペースで走行せざるを得ないとなれば、運行スケジュールに支障が生じかねず、イライラしてしまうのも仕方ないのだ。

