「自転車は原則車道」で喜ぶのはだれ?
青切符制度の開始は、大きなハレーションを生んだ。
「信号無視」(反則金6000円)、「一時停止違反」(指定場所一時不停止等、反則金5000円)、「ながらスマホ」(携帯電話使用等(保持)、反則金1万2000円)などは、多くの人から「良くないこと」と認識されている行為でもあり、不満の声はあれど世間からも容認されているように感じる。
問題は、「自転車は原則車道を走行しなければならない」という「通行区分違反」(反則金6000円)である。
「車道を走るのが怖い」
「幼児が同乗しているのに、危険な車道を走れというのか⁉」
「自転車走行レーンの整備をするのが先だろう?」
確かに、今まで歩道を走行していた自転車利用者からすれば、車道を走行するのは怖いだろう。
幅寄せされ、「歩道を走れ!」と怒声
実は筆者は元トラックドライバーでかつスポーツサイクリストでもある。学生の頃はMTBを乗り回し、ここ20年くらいはロードバイクを趣味としている。
その経験から言うと、車道走行をする自転車利用者には相応のスキルが求められる。
筆者自身、トラック・乗用車などの車両に何度も幅寄せされ身の危険を感じたことがある。車道を走行していたら、トラックに幅寄せされて無理やり停止させられて「自転車は歩道を走れ!」とドライバーに詰め寄られたこともあるし、車道上で信号待ちをしていたら、原付バイクに追突されて負った右足首の捻挫は、未だに痛む。
今は筆者も電動アシスト自転車に子どもを乗せて利用している。原則車道を走行するし、また車道は走り慣れているはずなのだが、交通量の多い国道などではやはり怖い。
最近では自転車レーンを備えた道路も見かけるようになりつつあるが、数としては圧倒的に少ないことも心もとない理由の1つだ。
つまりトラックを含む車両側からも、自転車利用者からも嫌われる「自転車は原則車道を走行すべし」という法改正には、メリットがあるのだろうか?
結論から言えば、自転車利用者も、すべてのドライバーも、長年にわたる政府の場当たり的な交通政策の被害者である。

