目立たないのに、なぜか周囲から信頼される人は何が違うのか。ANAの元CAで研修講師の三上ナナエさんは「相手のミスを指摘するとき、言葉を添え、適切な場所で使うことで、受け取る側の衝撃を和らげることができる。こうした言葉選びは優しさというより『配慮の技術』に近い。その配慮こそが評価と信頼を同時に積み上げていく」という――。

※本稿は、三上ナナエ『控えめでも存在感のある人がしていること』(大和出版)の一部を再編集したものです。

耳打ちをする女性
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いち早くメンバーの変化に気づく感度の高さ

控えめな人は自分を前に出すよりも「場を見る」ことに自然に意識が向いています。発言のタイミングを探ったり、空気を読んで周囲の反応を確かめたり。

その姿は一見目立ちません。

しかし、周りの人が見落としがちな変化を細やかに拾い上げています。

たとえば、相手の声のトーンが少し下がった、いつもより言葉が短い、目線が合いにくいなど、こうした細かな変化は、場をリードしようと前に出ている人には気づきにくいものです。

一方で、静かに周りを見渡すことができる人は、「相手が今どういう状態か」に注意が向いているので、変化の兆しを敏感に察知できるのです。

自分では無意識であっても、その感度の高さは周囲にとって、大きな支えになっています。

CAの頃、チームの中に「誰よりも早くメンバーの変化に気づく人」がいました。体調が万全ではない様子、いつもより口数が少ないこと、動きのリズムが微妙に違うこと。

本人が言葉にする前のほんの小さなサインを見逃さない人でした。

そして決して大袈裟な聞き方をしません。

「大丈夫なの?」と詰め寄ることもなく、自然なトーンで声をかけ、さりげなく状況を確認します。

相手が話しやすい空気をつくるのがとても上手で、結果として本音や実情を聞き出して、共有してくれるのです。