雑談の上手い人は何をしているか。ジャーナリストの大野和基さんは「日本人は雑談で共通の話題として天気の話をすることが多く、それ自体は決して悪いわけではないが、話す内容があまりにも“とりとめがない”のが問題だ。少し言い換えるだけで、話題が一気に広がる可能性が高まる」という――。
※本稿は、大野和基『世界基準の「質問力」』(祥伝社)の一部を再編集したものです。
雑談は誰でも必ず通る「本題への入口」
1対1で対話をするときであれ、あるいはある程度の人数で話し合うときであれ、顔を合わせて即対話、ということはほとんどない。
本題に入るまで、それこそ定番の天気の話から、昨日のスポーツの話題、最近の社会情勢、そしてお互いの近況などなど、まずは「雑談」を交わすはずだ。
とりわけ初対面の人と話をする際、いきなり本題に切り込むことは、まずないだろう。たいていの場合、これまでの経歴、職歴や趣味、興味の対象といったことを、ざっくばらんに話す。
よほどのことがない限り、時間が短い場合でもひとしきり会話をしてから、本題に入るのが一般的だ。つまり、言い換えるなら、雑談は誰でも必ず通らなくてはならない「本題への入口」ということになる。
実は、この入口への入り方次第で、その後の話の展開も変わっていく可能性があるくらい、雑談は大事なステップだ。
ところが、日本人はそうした雑談を、文字通り単なる「雑」な「談話」と捉えてはいやしないだろうか。この項目の冒頭で触れた「天気」の話の典型的なパターンを見てみよう。

