「働く人をより働きやすく、楽にする」。それを前提に実践されるトヨタ生産方式の礎をつくった男、豊田佐吉。発明王と呼ばれる佐吉が、経営者として、そして一人の人間として胸に宿していた熱い想いの原点を追う。
第三章 佐吉が遺した「自働化」の礎

トヨタ自動車の創業者、豊田喜一郎の父親が発明王、豊田佐吉だ。佐吉は自動織機の発明でトヨタグループの基礎をつくった。

そして、トヨタ生産方式の二本柱「自働化」「ジャスト・イン・タイム」のうち、前者の起源は佐吉が発明した織機に表れているとされる。この章では「自働化」とは何かを佐吉の人生をたどりながら考える。

その前に整理しておく。トヨタのホームページには「トヨタ生産方式はこういうものです」と書いてある。元はひとつの文章だが、箇条書きに直してある。