iDeCo(個人型確定拠出年金)は一括で受け取るか、分割して受け取る方法がある。どちらがお得なのか。「正直FPヒッシー先生」としてYouTubeで発信しているファイナンシャルプランナーの菱田雅生さんは「iDeCoで積み立て期間20年、資産2000万円を形成した場合を計算すると、驚くべき結果が出た」という――。
通貨と電卓
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「一時金」を選ぶと本当にお得なのか?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、拠出時・運用時と二度にわたって強力な税制優遇を受けられる「最強の節税商品」とも言える制度です。原則として60歳以降に引き出すことになりますが、受け取り方法は、一括で受け取る「一時金」か、分割して受け取る「年金」か、またはその併用となります。実際に受け取るのはまだ先の話としても、どの受け取り方法がお得なのかは多くの人が気になるのではないでしょうか。

受け取り時にも税制優遇はあるものの、「一時金(一括)受け取り」を選ぶか、「年金(分割)受け取り」を選ぶかで、最終的な手取り額は大きく変わります。税制優遇の度合いも、積み立て期間や金額によって異なるためです。実際、企業型DC(確定拠出年金)では97%、個人型iDeCoでも90%もの人が「一時金」での受け取りを選んでいます。なぜ、これほどまでに一括受け取りが選ばれるのでしょうか?