アルティメットのU19日本代表に選ばれた
味方からのパスがつながり、最後のスローが弧を描いて、相手のエンドゾーンへと飛んでいきます。ここで私がキャッチをすれば得点。逆に、相手にインターセプトされれば攻守交代です。風を読み、フライングディスクの軌道を先回りして駆け込む。激しい競り合いの中、ジャンプ一番、ディスクを摑み取りました。タッチダウン!
アルティメットは、サッカーコートよりやや小さなプレイングフィールドで行う、7対7の競技です。試合によってはディスクを追って90分という長い時間を走り続けて、勝敗が決まります。走力、持久力、判断力、技術、戦術などあらゆる能力が求められる、まさに「究極」のスポーツです。私は中学からこの競技に取り組み、高校2年生でU19の日本代表選手になりました。
現在は中学校で体育の授業に採用され、世界的にはソフトボールと同じワールドゲームズの正式種目となるなど、認知度が高まりつつあります。私が本格的にプレーしていた当時は、まだ競技人口が3000人強で、れっきとしたマイナースポーツでした。それでも日本の競技レベルは高く、学生時代の練習は過酷を極めました。週3回、朝6時から夜7時まで、夏は灼熱、冬は寒風吹きすさぶ河川敷のグラウンドを、全身泥だらけになって駆け回っていました。
今でも昔の仲間と集まって、たまにゲームをします。怪我のリスクもあるので皆それなりにセーブしていますが、試合が盛り上がってくると、闘志が顔をのぞかせます。私の得意技は、ディフェンスのコンタクトをかわしながらオーバーハンドで投げるアップスロー。ディスクが風に乗って一直線に飛んでいくと、敵味方の双方から「エロい!」(ファインプレーが決まったときの、仲間内での掛け声)の歓声が上がりました。この瞬間が最高に気持ちいいのです。
ストレスを数値化し1億人の命を救う
実家は起業家の家系で、祖父は熊本で海鮮工場、叔父はレストランチェーン、父は東京で不動産会社を経営しています。私も将来は起業するのが当たり前だと思って育ったため、大学入学と同時に行動を起こしました。まず100人の社長にアポイントメントを取り、話を聞きに行きました。印象に残っているのはバンクやSTORES.jpを起業した光本勇介さんで「交渉を制する最強の方法は、相手の望む態度で場の雰囲気をしなやかに支配することだ」というお話は、今でも自分の中に息づいています。
その後、自動販売機の設置や宝石の販売などで営業経験を積み、大学3年で初めての会社を起こしました。一方で、カンボジアに学校を建設、使用期限が半年に迫った医薬品を買い取って途上国に送るボランティアも始めました。もちろん、その間もアルティメットを続けていました。
病院に行かずに不整脈、睡眠の質の低下、ストレスなどの兆候をチェックできる心電図検査サービス「ホーム心臓ドック」などを販売する弊社は、私にとってこれまでで最もハードルの高い事業です。
きっかけは、母の死でした。前日には一緒にワインを飲み楽しく会話をしていたのに、突然脳出血で帰らぬ人となってしまったのです。まだ59歳、医師は「ストレスが原因ではないか」と言いました。
「先生、ストレスって何ですか?」
その問いに、明確な答えはありませんでした。母は、そんな得体の知れないものに殺されたのか。悔しさが募り、私はストレスが体に与える影響について研究を始めました。専門家に聞き、文献を集め、いくつものクリニックを訪ねて質問を重ねました。その中で出会ったのが、不整脈や睡眠時無呼吸症候群など、ストレスの兆候を総合的に計測する技術とその開発者だったのです。実は6分に1人、心臓が原因で突然死しています。その主な原因の一つが不整脈です。
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