妻と街を歩くと商売の原理原則がわかる

ソースの焦げる香ばしい匂いが鼻をくすぐります。カンカンと軽快に響く鉄板とヘラの音、立ち上る湯気の向こうで家族連れや観光客が、思い思いにお好み焼きを頬張る姿が見えます。店員さんたちの元気な声が飛び交い、店全体が活気に満ちています。

ここは大阪・天満にあるお好み焼きの老舗「千草」。今日は店長が腕を振るう大きな鉄板前の特等席に案内されました。注文したのは千草焼とチャンポン。それに酎ハイと、妻が大好きな焼そばです。ふんわりと軟らかい生地に、まろやかで深みのあるソースが絡んで、東京では味わえない本場の美味しさを堪能しています。

この店は妻がこちらに転居してきた日に、大阪らしい街並みを見せてあげようと散歩をしていて、偶然見つけました。アーケードの横に延びる狭い路地に行列ができていたので私たちもとりあえず並び「何のお店だろうね」などと話していると、知らないおじさんが声をかけてきました。

(構成=渡辺一朗 撮影=宇佐美雅浩)
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