子供の学力を伸ばすにはどうすればいいのか。英オックスフォード大学などの名門大学に合格者を多数輩出している「ケイ・インターナショナルスクール東京」(東京都江東区)の小牧孝子理事長は「スマートフォンやパソコン、ゲーム機などのデジタル機器との向き合い方が重要だ。子供が集中せざるを得ない環境を作ることは欠かせない」という。国際教育評論家の村田学さんが取材した――(後編/全2回)。
勉強の大敵はスマホ
オックスフォード大学やケンブリッジ大学など、世界のトップ大学に合格者を続出している知られざるトップ校、ケイ・インターナショナルスクール(以下、KIST)。前編では、生徒の成績を上げるために「考える力」を高めるようにカリキュラムや教え方を改善してきたことをご紹介しました。
ここで課題となったのが、スマートフォンやパソコン、ゲーム機といった生徒のデジタル利用だったと言います。
「勉強ができなくなるリスクとして一番高いのはゲームだと思います。実際、8〜9割がその影響ではないかと思います。うちの生徒にもゲーム依存になってしまい、成績トップだった生徒が一気に成績最下位になってしまったということがありました」と小牧理事長は話します。「子どもの成績は教師や学校の責任だ」という考えのKISTでも、なかなか対処が難しかったそうです。
外出先などで、おとなしくしてくれるからと子供にゲームをやらせるのはよくある風景だが、「その恐ろしさを親が理解していない」と小牧理事長は嘆きます。

