葬式においてタブーとされる言葉とは
葬式の意味はもうひとつあります。
それは、葬式に参列して祭壇の前で手を合わせ、ご遺族や知人と話をすることで、気持ちの整理がつき、心の安らぎを得られるということです。亡くなったことを知らず、喪中葉書や人の噂で知った場合は、なんとも気持ちのやりどころがないものです。親しかった方に対しては、できることなら悔いなくお送りしたいと思うものです。
それだけに、葬式というのはたいへん重要でおろそかにしてはならないと、私は常々感じています。
結婚式に関する忌み言葉にもまして、葬式には忌み言葉やタブーが数多く存在します。
葬式での忌み言葉の例としては、まず、重ね言葉があります。「重ねがさね」「次々に」「繰り返し」「たびたび」「ますます」「くれぐれも」のように、不幸が重なることを連想させる言葉は使いません。
また、生や死に対する直接的な表現も使いません。「死亡する」や「亡くなった」は、「他界する」「ご逝去」などに言い換え、「生きていた頃」「生存中」などは「お元気だった頃」に、「事故死」「病死」などの死因について葬儀の場で言及するのは避けましょう。
これ以上、遺族を悲しませてはいけない
大切なのは、遺族に対してかける不用意な言葉や、葬儀での失礼なふるまいにより、ただでさえ心痛の深い遺族をさらに悲しい気持ちにさせてしまってはならないということ。葬式では、どの儀式よりもよりいっそうの繊細な気づかいが必要です。
遺族側のタブーは、故人の棺に生きている人の写真は入れないなどがありますが、葬儀社から説明があるので、くわしく知っておく必要はありません。
例
再び→今一度
追って→後ほど
引き続き→これからも
忙しい→多用