空き家問題の本質は、「人の心の問題」

繰り返しになりますが、これだけ合理的に誰もが納得する計算ができるのに、空き家のまま放置するのは、家族の心が決まらないためです。

売却するのか、賃貸に出すのか、親族の誰かが使うのか……。家が古いからどうせ売れない、と決めつけている人もいます。

しかし、その結果、空き家が市場に出回らず、空き家を使いたい人たちがいるにもかかわらず、欲しい人のところに情報も物件も行き渡らないという状況になっているのです。

そうです。空き家問題の本質は、「人の心の問題」です。「誰に相談したらいいのか分からない」「面倒くさい」ために、せっかくきれいな家なのに、何年も、ときには10年も20年も放置している家すらあります。所有者さんが空き家をどうしたいかという意思が定まらずに放置しているために、「世の中に空き家が出てこないのが問題」なのです。

和田貴充『今すぐ、実家を売りなさい』(光文社)

空き家はたくさんあり、買いたい人もいっぱいいる。それなのに、所有者さんが手放す動きをしないために、売る物件がないといういびつな現象が起きているのです。その現状を変えるためにも、僕は「そのまま何年も放置しておくのだったら、誰かに使ってもらいましょう」と、所有者さんの背中を一押ししたいのです。

人が住むことで、家の物語は続いていきます。雨戸を閉めたままの家が点々とある状態は、街の物語を分断させてしまいます。街を悲劇的な状態にしないためにも、空き家はそのままにせず、次に住む誰かにつないでいきましょう。

関連記事
なぜ孫正義社長は「すぐ電話をかけてくる」のか…仕事がデキる人がメールより電話を多用する本当の理由
無理してタワマンを購入した人は絶対に後悔する…勝間和代が「住宅ローンは組まないほうがいい」というワケ
埼京線十条駅でも「66平米1億円」に高騰…これから「資産価値が落ちるタワマン」に共通する残念な特徴
住んではいけない場所を開発している…千葉県郊外で建ち始めた「30坪2500万円の新築戸建て」の根本問題
「42歳で借りて92歳まで返済」も可能に…マンション高騰時代に登場した「50年ローン」の見逃せないリスク