パソコン関連商品はGEOで安く手に入れられる

さらに3割は新品商品の売上です。実は私が地味にGEOで買うのもパソコンやスマホ系の新品商品です。先日もマウスが壊れたので新しいのをGEOで買いました。ゲーマーのようにハイスペックなマウスが必要なわけではなく、仕事で使う普通の有線マウスが必要だったのですが、このような安価な周辺機器はGEOが近所では一番安いのです。

近所にはビックカメラやソフマップ、ドン・キホーテなど品ぞろえの多い競合店がたくさんあるのですが、DVD-RのようなメディアやスマホのUSBケーブルなど、とにかく「使えればいい」感覚の消耗品であればGEOは「最安値商品」を探すには近隣最強のお店だと言えます。ここはこの後に説明するポイントとも関係するので覚えておいていただきたい特徴です。

スマホと衣料品のリユースでレンタル事業を補塡

さて、もうひとつゲオの成長に関して重要なのが、ゲオが運営する2nd STREET(セカンドストリート)という衣料品のリユース業態の成長です。2nd STREETの店舗数は国内787店で、GEOの1098店に迫る勢いです(いずれも2022年末現在)。

セカンドストリート中田店(写真=Kuha455405/CC-BY-SA-3.0,2.5,2.0,1.0/Wikimedia Commons

この2nd STREETはリユース衣料や服飾雑貨のリユース店としては国内トップシェアです。実は私も練馬の2nd STREETを断捨離に使っているのですが、週末に行くととてもにぎわっています。

ここまでの情報をまとめてみると、ゲオが成長している秘密は、レンタルは凋落したけれどもリユースが伸びているという点にあります。さらに面白いことにリユースでもブランド品とゲームは横ばいなのです。それをカバーする商材として衣料が伸びてスマホも堅調。この構造でトータルではゲオが成長企業になっているわけです。

さらっと流しましたが、重要な点を2点捕捉します。「売上横ばいのゲームの中古販売」というのは実は市場が縮小するDVDレンタルと本質は同じビジネスです。

ゲームはレンタルが禁止されているので、安く遊びたい子供たちは遊び終わったゲームを(親の許可をもらったうえで)中古販売店に売ってそのお金で別の中古ゲームを買うようになりました。これがゲームのリユースビジネスの始まりです。つまりゲームもDVDレンタルも「同じニーズのビジネスだ」とひとつにくくって考えてもいいのかもしれません。

もうひとつ重要な点を捕捉しますと、ゲオではブランド品のリユースビジネスも横ばいです。これは世の中のトレンドと比較すると少し違う状況です。世の中ではブランド品のリユースビジネスは急成長していて、エルメスやシャネルの高級バッグがたくさん取引されて市場も拡大しています。