1985年8月12日、東京・羽田発大阪・伊丹行き日航機123便が群馬県御巣鷹山に墜落、乗員・乗客524人中520人が亡くなる大惨事が起きた。あれから39年がたち、新たな証言も出てきている。元産経新聞論説委員の木村良一さんの新著『日航・松尾ファイル 日本航空はジャンボ機墜落事故の加害者なのか』(徳間書店)より、墜落直前の機内の様子についてお届けする――。

「ドーン」という異常音

「ドーン」という異常音がして機体に衝撃が加わると、キャビン(客室)で「ウワッ」「キャッ」という悲鳴が上がった。

同時に濃い白い煙のようなものが発生し、乗客の多くは耳が詰まるような違和感を強く感じた。客室の気圧低下を警告する高度警報装置が鳴り出し、天井のプレートが開いて酸素マスクが落ちてきた。