「頭上げろ、頭上げろ、パワー」

55分47秒
 機長「パワー。フラップ。みんなでくっ付いちゃダメだ」
55分49秒
 副操縦士「フラップアップ、フラップアップ、フラップアップ、フラップアップ」
55分51秒
 機長「フラップアップ」
 副操縦士「はい」
55分56秒
 機長「パワー」
56分04秒
 機長「頭上げろ、頭上げろ、パワー」
56分07秒
 機長「頭上げろ」。
「頭上げろ、頭上げろ、パワー」
写真=iStock.com/ViktorCap
「頭上げろ、頭上げろ、パワー」(※写真はイメージです)

緊張度は最高のレベル9に達している。

機体の高度が急激に下がり始め、速度アップと右急旋回で垂直方向加速度が急増し、機首下げ36度、右横揺れ角70度の異常がDFDRに記録されている。

56分10秒 機長「パワー」
56分11秒 降下率が毎分1万8000フィート(5486メートル)に達する。
56分12秒 火災警報音。
56分14秒 GPWS(Ground Proximity Warning System、対地接近警報装置)の警報「シンクレイト(sinkrate、降下率注意)……。ウーウー、プルアップ(機首を上げろ)。ウーウー、プルアップ。ウーウー、プルアップ」
56分18秒 パワーが最大まで上がり、降下が止まる。垂直加速度は上向き3Gほど続く。
56分23秒 激しい衝撃音。GPWSの警報「ウーウー、プルアップ」
56分26秒 激しい衝撃音。
56分27秒 DFDRの記録終了。
56分26秒〜27秒92にかけ、飛行状況を表す各種データに異常な変化が記録されている。
56分28秒 CVRの録音終了。