悪い習慣が満たしている欲求を書き出す
悪い習慣をやめる3つの技術
1.こころの体力をつける
悪い習慣がやめられないのは、目先の欲望・誘惑に負けるからです。
「やめる習慣」を達成する土台として、目先の欲望・誘惑に負けず、自分の感情をコントロールしていく力が重要です。
ここでは、この力を「こころの体力」と呼びたいと思います。
「こころの体力」は、身体のそれと同じように「(1)筋力」と「(2)エネルギー」からできており、それらを育てることで高めることができます。
「(1)こころの筋力」は自制心、つまり欲望をコントロールできる根本的な力のことです。
「片づけ」「早起き」「運動」のように良い習慣を身につければ、パワフルな自制心が鍛えられ、こころの筋力がついてきます。
しかし身体と同じで、どんなに筋力があってもエネルギーが枯渇している状態では誘惑に負けてしまいます。そこで「(2)こころのエネルギー」が重要になります。
こころのエネルギーとは、1日分の精神的なエネルギーのことです。
こころのエネルギーを高めるためには、栄養をとって、よく寝て、リラックスできる時間を持つ。あと、過剰なストレスをなくすことです。
2.骨太の理由をつくる
悪い習慣を「何のために」やめたいのかという理由が強力であれば、目先の誘惑を乗り切りやすくなります。
骨太の理由を作る際は、「危機感、快感、期待感」というキーワードを切り口にして考えるといいでしょう。
1つめの「危機感」は、この習慣をやめなければ「こんな悪いことがある」というものです。コツは、自分の健康やそれによって悲しむ人を考えるといいでしょう。
2つめの「快感」とは、この習慣をやめれば「こんな良いことがある」という、短期的に得られるメリットです。たとえば、夜更かしをやめると、睡眠時間が確保できて快適な1日を送れるというようなものです。
3つめの「期待感」は、長期的に得られるメリットです。やめ続けることでどんな効果があるか、仕事、人間関係、健康、家族への影響などに広げて考えていくといいでしょう。
このように3つの源泉から、やめるための「骨太の理由」を考えてみてください。
3.苦痛を和らげるスイッチングの技術
悪い習慣がやめられない理由の1つは、その習慣によって満たしている欲求があり、一定の心理的メリットを得ているからです。
その心理的メリットを得る代替行動を用意しておくと、欲望との戦いはずいぶんと楽になります。例えばタバコを吸うという行為を、ガムを噛むというような行為にスイッチング(代替)するのです。