駐車違反で取り締まられるボーダーライン

ちょっと買い物しようと車を離れただけなのに、戻ったら黄色の駐禁ステッカーが貼られていた……という人も多いだろう。

このような悔しい思いをしないためには、駐車ルールの正しい知識を知っておく必要がある。どういう場合にアウトとなり、はたまたセーフになるのか、その境目を3つ挙げよう。

① 駐車違反に当たるか
② たまたま警察官や駐車監視員に遭遇するか
③ 駐車監視員の取り締まりについては「確認事務」の対象か
街中で見かける駐車監視員
写真提供=今井亮一
街中で見かける駐車監視員

運転席に人がいても違反になるケース

① 駐車違反に当たるか

そんなの当たり前だ、と普通は思うだろう。しかしこれ、じつはけっこう奥が深いのだ。

そもそも「駐車」とは何か。道路交通法(以下、道交法)の第2条第1項第18号に定義がある。定義は2つに分かれる。ひとつ目はこれだ。

車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で五分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)

「人の乗降のための停止を除く」とあるが、人待ちはアウト。たとえば弁当店の前で同乗者が降りて弁当を受け取りに行き、運転者はクルマで待つなんて場合、そこが駐車禁止場所ならばっちり駐車違反になる。

丸カッコ内の場合を除き、どんな理由があっても、継続的に停止すれば、それは駐車なのである。運転者が乗っていても、エンジンをかけっぱなしでも、急な故障でレッカー車を待つ間でも、違反は違反だ。