【年収】1200万円【貯蓄額】800万円
【家族構成】Eさん[夫]51歳 自営業(製造業)[妻]48歳 自営手伝い[子]15歳(私立高校生)、10歳(小学生)

Eさんの悩み

Eさんは都内で工場を営む自営業者である。年収は高いものの、出ていく出費も多く、思うように貯まらないのが悩み。

実は、社長であるEさんはフツーの金銭感覚の持ち主だが、家計を管理する妻が「宵越しの金は持たない」典型的な江戸っ子気質で、「稼ぐに追いつく貧乏なし」と思っているタイプ。

不況で収入が減少傾向にあることから、先が不安なEさん。今後、教育費もかかるし、自分たちの老後のことを考えると、現在の家計を見直さなければならないという認識はあるが、妻には言い出せず悶々としている。

家計再生コンサルタント 横山さんのアドバイス

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月々の給料の使い道【Eさんの場合】

家計簿の各項目を見て、まず気になるのは突出して高い「食費」。決して家族でグルメ三昧な日々を送っているわけではなく、妻が、「社員たちに気前よく振る舞ってしまう」という自営業ならではの事情があるらしい。

水道光熱費も高め。点けっぱなし、流しっぱなしをあまり意識していないフシがあるので、まずは「ムダ遣い」を自覚することだ。携帯電話は4台保有。「仕事ではそんなに携帯は使わない」ということだから、ひとり1台以上保有している場合は台数を減らしたり、家族で料金プランを見直してみるといいだろう。

確かに、Eさんは、年齢と年1200万円という高年収のわりには貯蓄額が少ない。個人的には、社員たちに気前よく振る舞ったり接待をしたりというのは悪いことではないと思う。社員を大事にすることで士気が上がったり、接待によって仕事が増えるなら、それは「投資」と考えていいだろう。