効率よく結果を出すにはどうすればいいか。教育コンサルタントの塚本亮氏は「常に100%の力で仕事にのぞんでいると息切れしてしまう。大切なのは、力の入れどころを見極めることだ」という――。

※本稿は、塚本亮『要領よく成果を出す人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

やることとやらなくていいことを明確に区別する

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズは、こう言ったそうです。

「最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ」

目の前の仕事に一生懸命に取り組み、日々の暮らしに追われていると忘れがちですが、人生には必ず終わりがやって来ます。ずっと休まずに活動することはできません。

人の時間もエネルギーも有限なのです。

要領のいい人たちは、時間やエネルギーといったリソースが限られていることを、よく理解しています。そのため、すべてに全力を尽くすのではなく、成果につながる仕事や自分にとって最も意味のある活動に集中しています。

カジュアルな服装の若いビジネスウーマン
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彼・彼女らは、自分の目標や価値観に基づいて、「やること(力を入れること)」と「やらないこと(力を抜くこと)」を明確に区別しているのです。

しかし、恥ずかしながら、かつての私はこの区別ができていませんでした。

私が執筆した『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(明日香出版社)は、先延ばしを解消し、効率的に行動するための方法を提供することで、シリーズ50万部を超えるベストセラーとなりました。

この本の成功により、私には「すぐやる人」というイメージが定着し、本業以外の仕事が数多く舞い込むようになりました。