ストレス耐性を高める食事は何か。心理学者の内藤誼人さんは「『野菜と果物をたっぷりと食べ、お肉ではなく魚にして、なるべく砂糖をとらない』という地中海式ダイエットは、肥満を予防できるだけでなく心の健康も向上させる。たくさんの研究があり、うつが大幅に改善されたり、認知機能が高まる、記憶力が向上する、アルツハイマーを予防できるといったさまざまな効果が得られている。生の魚は傷みやすいので、おすすめはサバの缶詰をたくさん買っておくことだ」という――。(第6回/全8回)

※本稿は、内藤誼人『イライラ・不安・ストレスがおどろくほど軽くなる本』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

地中海の食材のイメージ
写真=iStock.com/ozgurdonmaz
※写真はイメージです

ムシャクシャしたときほど、食事に注意

私たちは、ストレスを感じるとジャンクフードを食べたくなります。高脂肪で砂糖たっぷりのお菓子を食べると、一時的に幸せな気持ちになれるからです。てっとり早くストレス解消ができるので、多くの人がそうしてしまいがちです。

しかし、高カロリーのジャンクフードばかり食べていたら、だれでも肥満になってしまいます。そして肥満になると、自分の姿に自信が持てなくなり、自己嫌悪に陥ります。そのため、さらにストレスが高まってしまう、という悪循環にはまってしまうのです。

テキサス大学のジャクリーン・ハースは、5つのクリニックで相談を受けている3181名の女性に、どれくらいストレスを感じているかを尋ねる一方で、「この一週間で、マクドナルドやバーガーキングなどのファストフードを何回くらい食べましたか?」「コーラやペプシのような炭酸飲料をどれくらい飲みますか?」という質問をしてみました。

すると、ストレスを感じている人ほど、ファストフードや炭酸飲料をたくさん消費していることがわかりました。