仕事がつらくなったときは、どうすればいいのか。3人組のYouTubeグループ「ニートと居候とたかさき」(チャンネル登録者数28万人)メンバーの南さんは「芸人として売れかけたとき、心身ともにつらくて解散を選んだ。好きで始めたことでも嫌になったらやめていい」という――。(第3回/全3回)
※本稿は、ニートと居候とたかさき『嫌なこと全部逃げてみた アラサー男3人のがんばらない日常』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
芸人として売れかけている最中に解散を選んだ
ニート……野尻
居候……南
たかさき……たかさき
居候……南
たかさき……たかさき
2020年7月、僕は「オドるキネマ」というコンビを組みました。
すぐに結果が出て、劇場のバトルライブで優勝したり、ネタ番組に出たり、『キングオブコント2021』や『M-1グランプリ2022』で準々決勝まで進出したり……なかなか順調に売れかけていたと思います。
でも、2023年1月に、「オドるキネマ」は解散しました。
一番の理由は、僕の体力が続かなかったからです。仕事が終わったら、へとへとで家にたどり着くので精一杯。まともに動くこともできず、そのまま眠りにつくような毎日でした。
もちろん、テレビにいっぱい出て売れている芸人に比べたら全然忙しくないです。ただ、毎日何本もライブがあるような生活は僕には耐えられませんでした。
ご飯を食べる体力もなかったし、精神的にもしんどかった。
ひどいときは、自分が今どこにいるのかも分かりませんでした。
地方で仕事があったとき、ホテルで目が覚めると自分がどこにいるのか分からないのです。地図のアプリを開いて、やっと「今ここにいるのか」と理解するようなことが頻繁にありました。
コロナ禍も影響していると思います。
コロナに感染した芸人がいると、ほかのコンビが「代演」としてライブに出演します。僕と相方は幸か不幸か感染しなかったので、自分たちの出番に加えて、代演・代演・代演……。
休む暇がなくて、こんなこと言ったらダメですけど「コロナになられへんかな」とずっと思っていました。
そのくらい休みたかったけど、休めないくらい忙しかったのです。