サーティワン アイスクリームで最も人気のフレーバーは「ポッピングシャワー」だ。日本では2000年に発売を開始し、2008年から現在まで14年連続で売り上げ1位だという。本国アメリカでは定番商品から外されてしまったフレーバーが、なぜ日本では圧倒的人気なのか。ライターの古田島大介さんがリポートする――。
ポッピングシャワー
画像=B-R サーティワン アイスクリーム提供

口の中でパチパチとはじける食感

今年で日本上陸50周年を迎える「サーティワン アイスクリーム」(以下、サーティワン)。

国内最大級のアイスクリーム専門店として、全国に1200カ所以上の販売拠点を有している。

なかでもサーティワンの代名詞が不動の人気を誇る「ポッピングシャワー」だ。

口の中でポップロックキャンディがパチパチとはじける食感と、ミントとホワイトチョコの絶妙な味わいが支持されている。

本国アメリカではポッピングシャワーは定番商品ですらないという。なぜ日本だけで人気なのか。今回、B-R サーティワン アイスクリームの若林翌・マーケティング本部長に話を聞くことができた。

もともとは3カ月限定の商品だった

「ポッピングシャワー」は1999年12月1日、アメリカで生まれた。

当時の名称は「POP Goes The Century」で、ミレニアムを記念したフレーバーだった。日本では2000年1月1日から「Pop Rock in the Millennium ~ミレニアム~」という商品名で発売されている。

3カ月の期間限定で販売予定だったが、予想を大きく上回る反響で、わずか2週間で完売。その売れ行きは今でも社内で語り継がれている。

「ブログもSNSもない時代に、お客さまの口コミだけで商品の魅力が自然に広まったんですよ。当初3カ月限定で発売予定でしたが、わずか2週間で瞬く間に完売したのは衝撃的でした。一度は終売したんですが、お客さまから『あのフレーバーはどこで食べられるのか?』、『もう一度食べたい』といった問合せが相次ぎ、お客さまの強いご要望があって、再びシーズンフレーバーとして復活するくらい、ものすごい勢いがありました」(若林さん)