「買うのが恥ずかしい」意識はいずれなくなる
日本ではユニクロが成功し、セブンプレミアムが成功したところですが、今現在はトップバリュがその成功に続こうと動き始めています。まだ消費者は「レジで近所の知り合いにトップバリュを買っているところを見られるのは恥ずかしい」と思っている状況ですが、この数年で状況は変わるでしょう。
なにしろ日本でも欧米並みの本格的な値上げラッシュが始まりそうです。そして所得格差も相変わらず開く一方です。その中で新たにPB商品を使い始める人口は確実に増加しています。使い始めてみればちゃんとした工場で製造されたちゃんとした商品であることがわかるのです。
今はちょうどユニクロで言えば15年前、2008年ぐらいの消費者イメージだと考えられます。ユニクロはアベノミクスが始まる2013年ごろにはすでにそのような「恥ずかしい」というブランドイメージから脱却していました。
トップバリュの場合もこれから先、仕入れ原価の上昇や光熱費の高騰、賃上げなどいろいろな経営課題に直面することになるとは思いますが、もし現在の戦略方針からぶれずに発展すれば、食品業界のユニクロとしてイオングループの収益構造を根本的に変えてしまう可能性があるのではないでしょうか。注目していきたいと思います。