大手出版社社員→コンビニ店員になった結果

ここでひとつ、私の知り合いの話を皆さんに事例として紹介したいと思います。

その方は、大手出版社で編集者として役職にも就き、会社に多大な貢献をしました。

しかし、定年を迎えると、なんと地元のコンビニで働き出したのです。現役時代は大手企業でバリバリ働き、定年を迎えたらコンビニの店員。

スーパーマーケットのレジ
写真=iStock.com/FG Trade
※写真はイメージです

もちろん、そのような「転職」に意外という印象を持つ人もいるでしょう。言うまでもなく、コンビニで働くということは、一つの大切な仕事です。なぜなら、どんな仕事であれ、お金を稼ぐというのは大変なことであるからです。

私が興味を持ったのは、「なぜ、コンビニを選んだのか」ということです。現役時代にエリートと呼ばれるような仕事に就いていた人間が、突如としてまったく別の業界であるコンビニで働き出すのは面白いことですね。これぞ、アクティブシニアのマインドです。

実際のところ、コンビニの仕事は実に多岐にわたります。接客はもとより、店を運営していく上でのさまざまな作業、ノウハウがあり、全体として複雑で高度な仕事です。コンビニの仕事には、その人の仕事の能力やスキルが明確に映し出されます。出版社で編集者として働く中で培われた経験が、コンビニという新しい職場でさらに発展していく。これぞアクティブシニアの生き方と言えるでしょう。

いま稼ぐならこのネットメディア

ここで一度、話を戻しましょう。

ソーシャル・コネクションを増やしているアクティブシニアには、頻繁なお金の出入りがあると述べた根底には、やはりネットの影響が大きいといえます。

私がこの5年ほどのネットの推移を見渡しても、やはり社会経済はネットに大きくシフトしています。それがどのようなことかといえば、今まさにネットビジネスが全盛期を迎えているといっても過言ではないということです。

シニアの皆さんもご存じの人気のネットメディアといえば、「YouTube」や「Instagram」などが挙げられます。これらは単に情報発信という役割を担っているわけではなく、収益化が加速しているのです。

また最近では、「note」をご存じのシニアも増えているようです。

noteとは、登録したユーザーが自身の経験やノウハウを文章や画像、音声、動画などで投稿して、さまざまなコンテンツを配信するメディアプラットフォームです。私自身も活用しているのですが、noteでは有料コンテンツの販売やストア機能、作品販売などの方法でお金を稼ぐことができます。

そのほかにも、本田圭佑選手が運営する音声メディアで、各界を代表するトップランナーの逸話などが聴き放題の「NowVoice」や、一流のビジネスパーソンや芸能人などの「声のブログ」を聴ける「Voicy」、もちろん、日々の出来事をネット上に日記として公開する「Amebaブログ」や「LINE BLOG」など、ネットの世界はまさに「稼ぐ戦国時代」とも呼ばれるほど収益化が進んでいるのです。