リスクや不安が尽きない現代をどのように生き延びればいいのか。実業家のひろゆきさんは「不安をいつも抱えてきたり、小さなころに体験したトラウマの記憶が突然よみがえってきて、嫌な気持ちになる人がいます。その原因の1つは『ヒマがあるから』。基本的に『気にしない』生き方が大切です」という――。

※本稿は、ひろゆき『無理しない生き方』(きずな出版)の一部を再編集したものです。

言いたいことは数あれど言葉にならず不安になっている人のシルエット
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「不安」をおそれすぎない、「不安」なのは当たり前

将来に漠然とした不安を抱えている、という声を聞くことがあります。とくに新型コロナウイルスが発生してからは、日本社会全体が明らかに停滞モードになり、経済的な不安をよけいに感じている人も多いのではないでしょうか。

大切なのは、不安を抱えていることが、いたってふつうなのだと自覚することじゃないでしょうか。不安を感じる必要はない、とはいいませんが、不安をおそれすぎないで、不安を持つことをどんな方向にとらえるかが求められると思います。

たぶん、日本中の3、4割の人が将来に不安を持っているのではないでしょうか。「コロナ禍で経済どうなるの?」とか、「この仕事を続けていて大丈夫かな?」とか思うのは当然で、いまの日本の状況で不安を感じる必要がないのは、一握りのわりと豊かな人たちに限られると思うんですね。

一生食いっぱぐれることのない資産を持っている人なんかは健康状態だけを気にしていればいいでしょうが、ふつうの暮らしをしている限り、不安を感じるのは当然であると、まずは認めてください。

「不安」を感じないほうが問題

むしろやばいのは、このコロナ禍で日本の状況がどうなっていくかもわからないのに、不安を持たない人たちのほうです。ふつうの暮らしをしていながら、何の不安もなく、「毎日を楽しく過ごしています!」なんていう人もわりと多そうですが、お先真っ暗なんではないでしょうか。

不安を持つ人って、不安を心の糧にして何か自分のプラスになることをやろうとするんです。たとえば、チャンスがあったら飛びつかなきゃとか、不安をエネルギーにしてスキルを身につけようと、プログラミングやデザインを勉強してみようとか。

なので、不安をおそれるのではなく、不安になるのは仕方ないと割り切った上で、それを何かするためのモチベーションに変えていこうとするのがいいんじゃないかと思います。ハングリー精神のある人のほうが伸びますからね。